今回は当店で取り扱っているパールの種類を簡単にご紹介。
一見同じパールでも、少しずつ形が違っていたり、華やかさや輝きもにも個性があります。天然物ならではの魅力があふれるパールについて、少し触れてみたいと思います。
○ アコヤパール
アコヤ貝から採取できる真珠で、皆さんが真珠と聞いて最初にイメージするのがこのアコヤ真珠だと思います。
昔から国内での養殖が盛んなアコヤ真珠は和珠(わだま)ともよばれており、三重県の伊勢志摩、愛媛県の宇和島などが有名な養殖地として知られています。
○ 淡水パール
淡水パールは川や湖でイケチョウ貝を使って養殖されます。中には淡水パールを貝パールという言葉で聞かれたことがあるかもしれませんが、貝パールは、貝殻を用いて作られた人工真珠の一種なので、淡水パールとは関係はありません。
○ アコヤパールと淡水パールの違いって何?
一見同じように見えるアコヤパールと淡水パール。この二つには実は、生まれ方から見た目まで明らかな違いがあります。
まず、アコヤパールは海で形成されます。そしてつややかなテリがあり、少し透明感のある印象です。また、淡水パールは淡水で形成されます。アコヤパールと比べてまろやかなテリがあり、ふんわりとした印象が特徴です。
どちらも華やかではありますが、なりたい印象、その時々のスタイルによって使い分けるのもおすすめです。
○ 淡水パールよりアコヤパールが高価なのはなぜ?
淡水パールに比べてアコヤパールの方が高価な理由としては、アコヤパールはひとつの貝につきひとつのバールしか採ることが出来ません。
淡水パールは使われる貝がアコヤ貝よりも大きく、比較的早くパールが形成される傾向があり、貝が大きい事からひとつの貝から複数の真珠を養殖することが可能なのです。
よって、採れる数が少なかったり、途中で貝が死んでしまうことの多いアコヤパールの方が、高価に扱われることが多いのです。
○ マベパール
マベ貝と呼ばれる約25cm程の大きな貝から採れるパール。
貝を広げたとき、ペンギンが羽を広げたような形に見えることから、学名は”Pteria Penguin” 「プテリア ペンギン(ペンギン鳥の翼)」と呼ばれています。世界各地の熱帯・亜熱帯海域に生息し、奄美大島のマベ貝は虹色に輝く真珠層を持っています。その美しさとキメの細かさは他のパールと比べても抜群。大きく輝くマベパールならではと言えるでしょう。
○ バロックパールは丸くなく、デコボコとした不揃いな形のパールのこと。
ポルトガル語で「Baroque(バロック)」 は「歪んだ」を意味することから、そう呼ばれるようになりました。
一般的に母貝の中に入れた丸い核を中心に時間をかけ、少しずつ丸く形成されますが、バロックパールはその途中で丸い核に異物が付着して核の形が歪み、それを中心にして形成されるため、不揃いで個性的な形に形成されます。
バロックパールの最大の魅力は、その個性あふれる形と、その形から放たれる輝き。同じ形は一切ないため、持ち主だけの特別なパールとも言えるでしょう。